個別指導のデメリット

先生には調整能力が求められる

個別指導塾においては、基本的に生徒1人に先生が1人付くという体制です。その生徒の学習の目的や目標に合わせて教材を選んだり、学習スピードを調整することもできますが、その「調整」という役割を先生が担うことになります。集団授業と比べて、先生に求められる能力は「教える能力」よりも「調整する能力」のほうに重点が置かれるといってもよいかもしれません。もちろん、最初に決めたスケジュールやカリキュラム通りに進まないこともあるため、定期的な進捗や理解度のチェックを行い、調整し続けていくことも必須となっています。特に学生が講師として教える場合には、先生自身にその課題意識がないならば、集団学習と同じカリキュラムを消化するはめになる可能性もあります。

性格的な一致・不一致もある

先生といえども一人の人間です。先生という役割を演じるわけですが、その時に個性も出てきます。例えば生徒が目標達成型の性格であれば、ゴールに向かって段階的なカリキュラムを構築して教えるという役割が必要ですし、生徒が問題回避型の性格であれば、不安をなくし、自身をつけさせる指導が必要でしょう。こうした方針は、先生個人の性格によっても向き不向きがあります。先生自身が目標達成型であれば、生徒が問題回避型の場合には、「なぜそんな発想をするのか?」互いに理解できないケースがあります。こうした性格の不一致が問題となっている場合は、当人は気づきにくいという側面があります。個別指導の場合、客観的に指導をチェックできる体制が必要といえるでしょう。